転職用語?
キャリアチェンジってそもそも何?

転職の動機は人それぞれ、様々な理由があるでしょう。転職を考えたきっかけは「人間関係」であったり、「収入面」「休日」など…年代やライフスタイルによっても変わります。

2019年現在は有効求人倍率の水準は高く、転職しやすい売手市場と言われています。メディアや街中でも「転職」に関する広告や記事を見掛けることも多いことでしょう。

今まで培ってきた職種でのスキルを活かすのではなく、「業界・業種」「職種」自体を変えたいと思われる人もいらっしゃいます。キャリアチェンジを伴う転職です。20代の若手であればキャリアチェンジを目指す人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はキャリアチェンジを目指す方へ、転職エージェントからの目線や実情を含めてご紹介したいと思います。

目次

そもそも「キャリアチェンジ」とは?

そもそも、キャリアチェンジとはどのような意味を指しているのでしょうか?

一般的には「今まで経験してきた仕事内容から全く経験の無い仕事へと移ること」だと言われています。経験の無い仕事となる為、得てきた知識やスキルが活きることもありますが、全く活かせないこともあります。

分かりやすく言うならば野球選手が転職をして、サッカー選手になるようなものです。鍛えたフィジカルは活かせるかもしれませんが、ルールはイチから覚えなければなりませんし、技術面も全く異なるものが必要になるでしょう。

新卒の就活では職務経験が無い人が多く、実際に入社した会社の仕事内容とギャップを感じてキャリアチェンジを図る人もいます。あるいは仕事に慣れてきて、新しい刺激や経験を得たいと考えてキャリアチェンジする人もいます。

キャリアチェンジによって仕事内容に変化をもたらし、仕事上でのモチベーションや成長意欲が促進されることが期待されます。また新卒時よりも視野が広がり「やりたい仕事」が見つかった、という人もいるでしょう。

キャリアチェンジのメリットは?

全く経験の無い仕事に移るということはメリットもあればデメリットも存在します。もちろんキャリアチェンジを目指した理由にもよるのですが。

キャリアチェンジのメリットは下記のような内容が考えられるでしょう。

キャリアチェンジのメリット1:仕事へのモチベーションが向上する

キャリアチェンジを目指す理由が少なからず「現在の仕事へのモチベーションの低下」を伴うものであれば、キャリアチェンジすることによってモチベーションの向上が望めます。

今の仕事に入社前のギャップを感じている人や、仕事がルーティーン化しており遣り甲斐を感じられなくなっている人は新しい経験をすることによって改善されるかもしれません。あるいは現在の仕事が激務でワークライフバランスが取れる仕事や会社に転職したいと考えている人。

モチベーションが下がっているからキャリアチェンジ、という訳でもありません。「やりたい仕事」を見つけてキャリアチェンジする人も、このメリットを感じることが出来るでしょう。

キャリアチェンジのメリット2:市場価値が向上する

「1社で長年勤務した方が良い」という考え方とは逆に、キャリアチェンジした方が市場価値が向上する人もいます。

キャリアチェンジによって就いた仕事が、専門性を有する仕事や有効求人倍率の高い業務などであればキャリアチェンジせずに同じ仕事をしているよりも市場価値が上がる=転職しやすくなることも考えられます。

ただし市場価値を向上させる為にはキャリアチェンジしたい仕事が、どのくらい市場で求められているのかを理解しておかなければなりません。逆に言えば市場価値が下がるリスクも含んでいます。

キャリアチェンジのメリット3:スキル・知識の幅が広がる

キャリアチェンジすることによって「全く経験の無い仕事のスキルや知識」が得られることは確実です。自身の仕事上でのスキルや知識を広げることに繋がるでしょう。

分かりやすく考えるのであれば、英語を全く使わない仕事に就いていた人が海外と英語でやり取りをする仕事にキャリアチェンジすれば語学力と海外企業と仕事を行うスキルや知識・経験を得ることが出来るでしょう。

キャリアチェンジ先で得たスキルは、また別の企業で活かせるかもしれません。これは自身の市場価値を向上させることにも繋がっています。

キャリアチェンジのメリット4:生活のリズムを変えることが出来る

どれだけワークライフバランスを整えたいと考えていても、仕事上の問題で難しいことはざらにあります。例えば法人企業に対して営業をする仕事をであれば、土日休みの会社が多い為に「土日出社して平日休みたい」という願いを叶えることは難しいかもしれません。

その逆も然りで、個人のお客様に対して営業をしている人は「個人の人が仕事をしている時は営業が出来ない」ことも多い。そのような場合には土日に休むことは難しいでしょう。

キャリアチェンジすることによってサービスを提供するお客様も変わり、生活のリズムを変えることも出来ます。キャリアチェンジをすることでワークライフバランスを整えたいと考える人も少なくありません。

キャリアチェンジのデメリットは?

上記のようなメリットだけではなく、キャリアチェンジにはもちろんデメリットも存在します。デメリットが起こり得る原因としては、転職先の業務が「全く経験が無い」からです。

全く経験が無いことを踏まえて、キャリアチェンジによって起こり得るデメリットをご紹介します。

キャリアチェンジのデメリット1:年収が下がる可能性が高い

キャリアチェンジのデメリットとして、その1つ目は「年収が下がる可能性が高い」ということです。しかしこれは転職時の在籍年数にもよるでしょう。

ただしキャリアチェンジしてくる人を採用する企業側の目線から考えてみましょう。

あなたがプロサッカーチームを運営する企業の経営者だと仮定します。
もしプロ野球選手が移籍してきた時、前職と同額の給与を支払うことが出来るでしょうか?
いくら野球での実績があったとしても難しいと考えるのではないでしょうか?

極端な例でしたが、前職と関連の無い仕事であればあるほど、今までの実績は提示給与に反映されないケースは多くあります。

もちろん今までの給与水準が低い人であれば給与が上がることもあります。ですが元々給与水準の高い人が、キャリアチェンジによって更に給与を上げたいと考えるのであれば、相応の業務の難しさやハードな業務であることも覚悟した方が良いでしょう。

キャリアチェンジのデメリット2:市場価値が下がることもある

キャリアチェンジすることで専門性や業務上の難易度が下がる、あるいは求人倍率の低い仕事に移るのであれば市場価値が下がることも懸念されます。また仕事上の話だけではなく、その仕事が活かせる業界の将来性も踏まえて考えるべきでしょう。

キャリアチェンジに偏った話ではありませんが、転職自体が自分の市場価値を下げることもあります。「仕事が合わない」といってキャリアチェンジ・転職を繰り返していれば自ずと転職回数も増え、人によっては早期退職を繰り返すことにも繋がります。

一度転職をした経歴は消すことは出来ません。キャリアチェンジをする上で「今」転職するべきなのか、それとももう少し経験をしたうえで再度キャリアチェンジを考えるべきなのかはじっくりと健闘した方が良いでしょう。

キャリアチェンジのデメリット3:業務が合わない場合もある

新卒とは違い、職務経験のある中途社員だからこそ社会が良く分かり、キャリアチェンジを検討することもあるでしょう。先述の通り「思っていた仕事とは違かったからキャリアチェンジしたい」人もいれば、「やりたい仕事が見つかった!」という人もいるでしょう。

しかし現在の仕事が合わないからキャリアチェンジを検討している人は特に、次の会社での仕事内容もよく考えるべきです。安易なイメージでキャリアチェンジをしてしまうと、次の会社での仕事も合わないと感じてしまうこともあります。

仕事の内容だけではなく、働き方としてもイメージ通りに行かないことは往々にしてあります。プロスポーツ選手も試合最中だけが外から見ることが出来ますが、その試合の為の準備にどのくらい時間を使っているのかは判断出来ない面もあります。

キャリアチェンジをする際には安易にイメージだけで転職してしまうと失敗に感じてしまうケースも考えられます。外から見たイメージだけではなく実際の業務内容をリアルに考えた方が良いでしょう。

キャリアチェンジのデメリット4:今までの知識や経験が無駄になることがある

現在の仕事とかけ離れている業務になる場合はゼロから知識や経験を付けていかなければなりません。これまで培ってきたものが全く活用出来ない場合もあります。

もちろん、せっかく努力して身に付けてきたものが全くの無駄になることはありません。何かしらの業務や機会に活かすことは出来るでしょう。しかし転職先のメイン業務ではそうもいかない場面も想定されます。

また今までの知識・経験が活かせないということは「新しいことを勉強し直さなければならない」ということ。転職先へ入社後はどこでも少なからず努力が必要にはなりますが、キャリアチェンジであればなおのことです。

「今までの知識や経験が無駄になってしまうことがある」

「ゼロから知識や経験を身に付けて行く努力や苦労が必要になる」

これらがキャリアチェンジによって起きるデメリットの一つだと言えるでしょう。

キャリアチェンジとタイミング

キャリアチェンジにはメリットもあればデメリットもある。
このことは必ず頭に入れておくべきだと考えています。

仕事を変えれば良いこともあれば、マイナスになることも当然あります。そのマイナス面も踏まえた上でキャリアチェンジや転職そのものを事前にしっかりと検討した方が転職後もギャップに驚くことなく活躍することが出来るでしょう。

とはいえ希望のキャリアチェンジはいつでも、誰でも出来る訳ではありません。一般的に見れば「若ければ若いほど」キャリアチェンジはしやすいと考えられています。

よく1社で3年続ければ転職に有利、とも言われますが、キャリアチェンジの場合は一概にそうとも言い切れません。

確かに早期退職を何度も繰り返すよりも1社で長年続けた方が良いと考える採用企業も多いでしょう。キャリアチェンジの場合は「ゼロから」育てていく場合もあるのです。採用した人が早期退職してしまえば、企業としては育成しただけ、つまり投資だけで終わってしまう危険性を秘めています。

しかし「育成するなら若いうちに」と考える企業も多いことが実情です。キャリアチェンジを伴うような若手であれば大学卒業後1年~3年以内のの人を採用したいという話も少なくありません。年齢にすれば22~25歳。

単純に「若い方が良い」のではなく、定年まで時間の長い「若い方が長く働くことが出来る」ことも理由の1つです。

このキャリアチェンジを実行するタイミングについては「自分自身の状況や希望」と「採用企業の状況や希望」のバランスを加味した上で検討した方が良いでしょう。

キャリアチェンジと自分の状況を考える

キャリアチェンジを行なうにはまず、自分自身の状況を再度考えてみましょう。

キャリアチェンジすることのメリットと、デメリットを天秤にかけてみることをお勧めします。キャリアチェンジのデメリットは現職での勤続年数が長ければ長いほど、現在の年収が高ければ高いほど感じやすくなるかもしれません。

反対に現在の年収が低いからと言って、年収の高い仕事へのキャリアチェンジも安易に考えてはいけません。年収の高い仕事は魅力的ですが、その分実力や長時間労働が求められる可能性があります。年収面を検討するのであればキャリアチェンジは特に初回提示給与ではなく、生涯年収を踏まえたほうが良いでしょう。

初めての仕事を行なうのですから、条件面だけではなく事業・業務内容が自分に合っているのか、または業務が出来るようになるまで努力できるかどうか、関心があるかなど仕事の中身についても冷静に検討しましょう。

出来ればライフステージが変わる前に

キャリアチェンジによって年収が下がること、業務時間が長くなることもあります。また入社後に自分が業務に不適正だと感じてしまうことも有り得ることです。

年収が下がったり、拘束時間が増えたりすることは自分1人であれば問題無いと言う人が多い傾向にあります。一方で家庭を持った時、そして自分が家族を養っていかなければならない時は自分1人だけではなく家族のことを考えることも必要になるでしょう。

キャリアチェンジを行なうタイミングとして多いのはライフステージが変わるタイミングで仕事も変える方が多く見受けられます。結婚がきっかけであったり、子供が生まれることをきっかけであったり、両親の体調不良などもキャリアチェンジを行なうタイミングの1つです。

キャリアチェンジをするのであれば、ライフステージが変わった後よりも、変わる前に行なった方が良いかもしれません。

例えば家族が出来れば、家族を支える為の収入は確保しなければなりません。どうしても生涯年収よりも目先の収入を維持・または上げなければならないこともあるでしょう。それにキャリアチェンジ後はどうしても仕事に力や時間を注がなければならない期間もつきものですが、家族の状況によっては難しくなることも考えられます。

ライフステージが変わった後に慌ただしくキャリアチェンジをするのではなく、ライフステージが変わることが想定されるのであればキャリアチェンジをして仕事の状況が整った後に変化を迎えた方が良いでしょう。

キャリアチェンジと会社の状況

一方で採用する企業側は「キャリアチェンジをする人」に対してどのように考えているのでしょうか?当たり前のことですが、私達がキャリアチェンジをするには「キャリアチェンジをする人を採用する企業」が必要になります。

企業の採用情報に「未経験者歓迎」や「ポテンシャル採用」等の記載があれば、業務経験の無い人でも採用しているということ。ただし誰でも良いという訳ではありません。また本当に未経験者を歓迎、しているとも限りません。

なぜ未経験者を採用したいのか?と企業に問えば、「経験者が採用出来ないから」という理由の企業ももちろんあります。出来るならば経験者を即戦力として採用したいが難しい。だから未経験者であっても入社後に育成することを前提に採用したい。

また「とにかく人が足りないので未経験者でも良い」という企業でも、本当は経験者が欲しいという思いを孕んでいます。

一方で「未経験者の方が他社のカラーに染まっていないので入社後に育てやすい」「未経験者からの新しい意見やアイディアに期待している」など、未経験者だからこその長所に期待する企業も。

この中で「人が足りないので未経験者でも良い」を除けば、おおよその場合育成が必要になる未経験者は若手の採用が好まれます。若手の定義は会社や業界によってまちまちですが、大抵の企業で20代、または30代前半までを考えている企業の割合が高いでしょう。

自分自身の状況、会社の状況の双方を踏まえて考えてもキャリアチェンジは「年齢との闘い」なのです。

キャリアチェンジを成功させるには?

ここまでキャリアチェンジを行なう上でのメリット、デメリット、そして自分自身の状況と目線や企業側の目線について紹介してきました。

まず、キャリアチェンジを成功させる為には「年齢」「収入」が1つのポイントとなります。年齢は企業側の目線に立ち、育成することを前提に考えれば若手が求められるケースが多いということ。

また収入に関しては下がることも見越した中で、自分自身がどこまで妥協できるのか、ということだけではありません。企業から見ても年収が下がってしまうことで、入社後もモチベーションが続かないのではないか?という懸念点にもなりかねます。

その為キャリアチェンジを行ないやすい1つの条件として「年収が低く、年齢が若い」時期がチャンスであるとも言えます。年収が高くなればなるほどキャリアチェンジは行ないにくく、年齢は特に20代後半を超えてくると採用する企業も減っていくでしょう。

「第二新卒」枠に入るかどうか

キャリアチェンジにおいて年齢が武器になるのは「第二新卒」の枠組みに入るかどうかで判断した方が良いでしょう。

この第二新卒、企業によって具体的に何歳~何歳までを指すのかは異なるのですが、一般的には卒業後3年以内の人材を指すことが多くあります。22歳で大学を卒業したのだとすれば25歳くらいまで。主に20代前半の方が対象になります。

新卒学生を採用している企業が、第二新卒も採用しているケースは良く見受けられます。新卒の目標採用数に届かなかった分、第二新卒層で補填しようと4月からも採用に動いている企業も。

意外に新卒学生は採用しない企業でも、第二新卒は採用しているという企業は多くあります。新卒とは違って基本的なビジネスマナーなどの社会常識を学んでいることは第二新卒の強みでもあります。

・・・とはいえ早い段階であればキャリアチェンジが成功するとも限らないのです。

希望の業界をリサーチすることが大切

キャリアチェンジするなら早い方が良い!と早々に会社を退職し、思ったように転職活動が進まないことも珍しくないケース。「こんなはずじゃなかった・・・」と辞めた後に思ってしまっても後悔先に立たずです。

第二新卒であっても中途採用の枠組みに入ることを忘れてはいけません。定期的に毎年行われる新卒採用とは違い、中途採用である第二新卒採用はいつでも行われている訳ではありません。

キャリアが違っても「実績」「経験」が重要

若ければキャリアチェンジが容易に出来ると考えるのも、あまりお勧めできる考え方ではありません。

キャリアチェンジにおいて「若さ」は重要なポイントでもあります。
しかしあくまでも選考においての1つの要素であって、「若ければ誰でも」とはならないのが現状です。

もちろん現在の会社でどのような成果を上げていたのかは重要なポイントになります。
キャリアを変えない転職とそこまで変わりません。

しかも目に見える若さと違い、異業種・異業界の人に実績をアピールするのはなかなか難しいものです。

同じ業界ではない人に、どのように伝えれば実績を理解してもらえるか。
アピールにつながるか。

しっかりと準備をして臨んだ方が良いでしょう。

転職を希望される方へ

チェンジバリューは若手・ミドル層に特化した
企業・求職者両面型(一気通貫型)キャリア支援エージェントです

事業内容や職場環境、年収、福利厚生など転職だからこそ求めるものがある。チェンジバリューは多くの若手・ミドル層の転職・採用支援をしてきた実績で、多くの優良企業様とのつながりを増やしてきました。私たちは求職者だけを担当するカウンセラーではなく、企業・求職者双方を担当する両面型のエージェントです。

経験豊富なエージェントがお1人お1人に寄り添ってサポートしております。
転職を希望されている方、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

就職・転職支援事業

1人で悩みがちな転職活動を寄り添いながらサポートする転職・就職支援サービスです。厳選した求人から「あなた」に合った企業をご紹介しております。

就職・転職支援事業

1人で悩みがちな転職活動を寄り添いながらサポートする転職・就職支援サービスです。厳選した求人から「あなた」に合った企業をご紹介しております。

目次